« 一時帰国 | main | 暑寒 »

24.05.07

タクシー

 ここ最近、特にタクシーを使うことが多い。日本のタクシーもそうかもしれないが、こっちにも、実に様々な運転手がいる。まあ、とりあえず「お客様様」という概念は他の分野と同じように、タクシーの世界でも殆ど全くと言って良いほど無い。「俺が運んでやるんだから感謝しろよ」的な雰囲気を醸し出している運転手も少なくない。まあ、こういうことにはいい加減慣れた。今日乗ったタクシーの運転手は非常に珍しいタイプだった。向かったのは僕が最近よく行く倉庫だったのだが、今日の運転手は、他の運転手とは違った行きかたをした。僕は職場からその倉庫までの行きかたを完全に憶えてしまっているので、変な道に入った時点で「そっちじゃなくてこっちだよ」ということも出来たのだが、そういうことを言うと大体の運転手は気分を害し、タクシー内の雰囲気がものすごく悪くなるので、言わないでおいた。気分を害されてわざと遠回りをする運転手もいそうだし。で、案の定いつもより料金が高くなっており、こっちは一通が多いためぐるぐる回りだし、もう倉庫はすぐそこなのに、なかなか着きそうにない。運転手もその辺の地理に疎いようで、どう行けば良いのか迷っているようだったので(かなりマニアックな場所に倉庫はある)、僕は「ここで良いから下ろしてください。後は歩きます」と言った。そうすると、特に悪びれている様子でもなかったのだが、運賃を少し安くしてくれた。それが僕にとっては吃驚で、普通は意識的に迷おうがどうしようもなく迷おうが、ちゃっかり走った分だけ請求するのがイタリア人である。しかし、これも偏見であった。というか、100%のイタリア人に対して当てはまるイメージなんて1つもない、ってことに最近になって漸く気づき始めた。遅い。

 今日の新聞の記事に、「世界で一番マナーのなっていない観光客はイタリア人。逆に世界一マナーがなっているのは日本人」という記事があった。5年ほど前から毎年のように同じ記事を見ている。きっと永久に変わらない事実なのだろう。「うるさい、チップを出さない、何処でもタバコを吸う、ゴミを捨てる」などなどイタリア人が海外で評判の悪い理由が沢山書いてあった。まあ、これは事実で、僕が外国に旅行で行った時などでも、「奴らうるさいなぁ」と思って見るとイタリア人だったりする。でも、そんなヨーロッパ中で馬鹿にされているイタリア人を海外で見ると、なんかホッとしてしまう自分がいる。イタリア人には、人の肩の力を抜けさせる才能がある。それを踏まえてのG8加入国なんだろう。
 ちなみに、日本人はマナーがなっているのではなく、言葉が喋れないから派手な動きをしないだけだろうと思う。ニコニコして頷いてるだけだからマナーのなっている人間と思われる。悪くもなければ良くもない。それが日本人の立ち位置か。日本人の英語のレヴェルが飛躍的に伸びたとしたら、この世界のマナー順位も大きく変わることだろうと思う。

posted tomoyuki : 24.05.07 14:58