08.01.04

イタリア人の責任回避

 学校から帰ってくるトラムが家の停留所に着くか着かないかのところでぴたっと止まって動かなくなった。前の車両に乗っていた乗客がどんどん降りている。僕もここからなら歩いた方が早いなと思い、トラムを降りた。すると、トラムの前に人だかりが出来ていた。行ってみると、タクシーが人をはねたらしく、黒人男性が手足をいっぱいに開いてうつぶせで倒れていた。流血はしていないようだがピクリとも動かないので、まさか死んだのではあるまいな、と思っていたら、足が少しだけ動いた。それを見たタクシーの運転手が、「見ろ、足が動いてるじゃないか、どこも怪我はしてないんだよ」と周りのやじ馬に向かっていっていた。責任回避だ。轢かれた黒人男性にこれが聞こえていたら、相当腹が立つであろう。まあ、どちらが悪いのかはわからないが、現場を見た限りではどちらも悪いのではないだろうか。怪我をしようがしていまいが、轢いたというのは事実だ。しかしこの運転手はそれをわかっていない。とにかく自分のせいではないと主張していた。シエナに住んでいた頃お世話になっていた中華料理屋の奥さんの子供が轢かれた時も、轢いた方はこの運転手と同じようなことを言って責任回避しようとしていた。とにかくイタリア人は自分に責任がかかってくるということを極端に嫌うのだが、今回頭に来たのは、その運転手が黒人男性に何か話しかけ、強引に男性の親指を立て、何ともないとアピールさせていることだった。そして、強引に自分と手を握らせて和解させようとしていた。それを見ていたある男性が、「けが人になんてことをするんだ」とその運転手の行動を制止した。それでも運転手は自分に責任はないということをことさらにアピールしていた。見ていて本当にださかった。自分で自分を落としているのがわからないのだろう。まあ、動揺してるってのもあるだろうが。

投稿者 tomo : 08.01.04 13:14 | トラックバック
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