
今日はハロウィンで、ミラノは一日中冷たい雨が降っていて、彼女が日本に帰国する日だった。午前中二人で、最後に彼女が行きたかったいくつかの店に行き、昼食をとった。あっという間に飛行機の時間になってしまった。

短い、最後の一日だった。パスポートコントロールを通過して、彼女がすっかり見えなくなっても、僕はしばらくそこから動かないで突っ立っていた。帰りのマルペンサ・エクスプレスの中で、サザンを聴いていた。良い曲作るよ、桑田さん。
約3年間、楽しかったことも多いけど、彼女にとっては傷付くことの方が多かった。笑っているよりも、泣いていることの方が多かった。喧嘩も数えきれないほどした。いつも傷付くのは彼女だった。僕はそれに全く気付くことがなかった。彼女は本当にいろいろなことを我慢していたと思う。僕に言えなかった、そして、言わなかったことも沢山あるだろう。勝手だが、僕は本当に彼女に感謝してもしきれない。彼女がいなかったら、僕の今までのイタリア生活は全く違ったものになっていただろうし、これからのイタリア生活も全く違うものになることだろう。そして何より、僕自身が全く違うものになっていただろう。僕のイタリア生活と彼女は切っても切り離せない。それほど大きな存在だった。気付くのが遅すぎたけれど。
僕は彼女に、一体何を残すことができただろう。
4年近いイタリア生活、本当にお疲れ様でした。日本に帰ったら、すぐに就職活動などを始めるのでしょう。イタリアに慣れてしまうと、日本での生活がきつく感じる時もあると思います。でも、それに負けずに頑張ってください。私の心配よりも、自分の心配をしなさいとあなたは言っていたけれど、全くその通り。無責任だけど、あなたにはこれから、楽しい人生を送ってもらいたいと、心から思います。3年間、本当にありがとう。いつまでも、楽しく愉快で、優しい心を持ち続けていてください。あなたの笑顔に、数えきれないほど癒されました。
